【はじめに】
冬の間家から出るのにアベレージ2時間かかります。漆原ことUruです。
S15お疲れさまでした。
今回は最終22位という結果をとることが出来たので、記事にて紹介したいと思います。
この環境、サイクルしている人が多くはないのでサイクルが好きな方の参考になればと思います。
構築名は、柔軟に試合を進められるところから色々膨らませてつけました。
並びはこちら。(以下常体)
【構築経緯】
・竜王戦ルール、特に伝説に関しての知識が皆無であったため、環境やそれぞれの基本的な動き方を理解することを目的として、環境に多いと思われた伝説を一通り触ってみた。
・潜っていく中で伝説の単体パワーが強すぎるがゆえに選出率が異常に高いことを学び、明確に不利な伝説が存在する伝説を軸に据えた構築が弱いと思い、再戦を除いて伝説の選出率が9割を超える構築を組む必要があると感じた。
・また、火力が高い環境ゆえに初手の出し負けや一手のミスが負けに直結することが多く、その結果今まで自分が好んで使用してきた「不利対面での引き先を用意した有限サイクル」が環境にほとんど存在しないことを知り、自分が好きなタイプの構築で結果を残したくなった。
・そこで、①明確に不利な伝説が極力少ない②初手性能が高く出し負けが少ない③サイクル性能を有している、以上の3点に該当する伝説を探したところ、
「身代わり」持ちの黒バドレックスを見つけた。
・でケアをしないといけない一般ポケモンは①メタモン②バンギラス③悪ウーラオスである。そのため構築内での相性補完を考慮してそれぞれの引き先として①HAチョッキバンギラス
②HBオボンラグラージ
③HB回復実サンダー
を採用。
・ここまでで重たいカイオーガ軸やミミッキュに強く、サイクルを回した後のスイープを目的として鉢巻ゴリランダーを採用。
・最後に、たまにいるゼクロムに強く、少し重かったザシアン軸に選出でき確実に仕事ができるHBゴツメウインディを採用して構築が完成した。
【コンセプト】
・サイクル下で黒バドレックスを通す上での障害を削る。
・相手のDMを弱く使わせる。
・引き先を用意し試合を柔軟に進める。
・ちゃんとサイクルする。
【個体紹介】
・黒バドレックス@食べ残し
構築の軸となるポケモン。S150とほとんどの対面で上から行動できる素早さに、種族値165という高い特攻からタイプ一致威力120の技を命中安定で打てる破格の性能である。
身代わりを搭載することにより、初手対面での相手の行動①黒バド対策に交代②DMして無理やり対面処理、どちらにも対応することが可能になり、前者の場合は身代わりを貼った後に宿り木の種を打って引くことでリスクを負わずに負荷をかけることができ、後者の場合は身代わりで相手のダイジェット等を透かした後に事前に用意しておいた引き先に交代することで相手のDMを弱く使わせることが可能になる。
特性「くろのいななき」により相手視点では目の前のポケモンを雑に切って裏で対処という行動が取りにくいポケモンであり、バンギラス等の明確な対策がいなければ無理にでもDMを切って対面で処理したいポケモンであるため、相手にDMを切らせる強制力の高いポケモンである。
試合において相手のDMを弱く使わせるという行為は非常に強力で、サイクルするうえで難しかった「相手のDMにこちらのDMを合わせる」という行為を省略してくれるこのポケモンは非常に優秀だった。
相手がDMを切った後に展開すると途端に止まらない火力馬鹿に変身するため最終ゴールを黒バドを通すことに設定して試合を進めることが多かった。襷を削ったウーラオスに対しては身代わりと不意打ちの択を迫ることが可能、更に択を先延ばしにしても最終的にドレインキッスで体力をフルに回復することができる。体感選出率は9割くらい。
・ウインディ@ゴツゴツメット
選出率は圧倒的最下位であったが、出した試合はほとんど勝てたくらいのポテンシャルがあった。環境に多いザシアンにゴツメでスリップを入れて裏の黒バドを通すサポートが出来、止めにくい白バドやゼクロムに威嚇と鬼火で機能停止を狙える。個人的にはこのルールにおいて一番評価が高い炎タイプである。技は日差し鬼火炎技は確定として、ダイドラグーンで相手の攻撃を下げられる点とゼクロムとブラックキュレムへの遂行速度を評価してりゅうのはどうで落ち着いた。(半分はボックスに元からその個体がいたから)
・ラグラージ@オボンのみ
黒バドがきついバンギラスに対しての引き先かつ削り役として採用した。いつものことだがいたるところから草技が飛んでくるので途中からは初手投げはほとんどしなかった。HBに振り切っても耐久がそんなにあるわけではなく、バンギラスのかみ砕くなんかに受けだしたら普通にめちゃくちゃ痛いので、構築の中でラグラージの体力管理が一番重要だったりする。ステロ欠伸を採用しているがステロ展開は余裕があればやる程度で、むしろ後攻クイタンからの黒バド着地→アストラルビットで押していく動きの方が強い。バンギラスを削ることが最優先なので相手が欠伸読みでつっぱってくることが考慮される場合は容赦なく地震を打って出来るだけ削りに行った。欠伸連打で起点を作って、裏の黒バドが身代わりを残した状態で一匹倒す動きが本当に強かった。
・ゴリランダー@こだわりハチマキ
DL調整してあったボックスにいた個体をそのまま使用した。使用感よかったから調整変える必要性を感じなくそのまま使用した。スイープ役と対面操作役を両方できる上に、残飯+GFで後続の黒バドが身代わりを張ってももりもり回復していくのが強い。A特化してもDMカイオーガをグラスラでワンパン出来ないが、相手がDMを切ってきた場合は裏の黒バドで上から殴ることができるためそこまで気にならなかった。個人的に環境に刺さっていたポケモンであり、サンダーのケアさえすればゴリランダーを通したら勝てるような構築も散見されたため、今後増えることが予想されるポケモンである。
・サンダー@回復実
悪ウーラに対する引き先になれるようにHB。相手の悪ウーラがハチマキの場合は後投げが成立しないが、その場合はサンダーを切って裏から黒バドを展開すれば良いためそこまで気にせずに後投げすることが出来た。初手に黒バドを出したくない場合の初手要員になれ、後攻ボルチェンから黒バド着地の動きは例え相手にばれていたとしても対応しづらい動きであり、微妙にアストラルビットでワンパン出来ない相手を圏内に入れることが出来るため非常に優秀だった。唯一の欠点は初手に素ぼうふうをうたないといけないうんこ対面が存在することだが、今回の構築は例えぼうふうを外したとしても裏でケアが効くことが多かったため、外しても割と平常心でいることが出来た。というかそういう構築じゃないとぼうふう採用しても発狂するから採用できない。
・バンギラス@とつげきチョッキ
サンダー、イベルタル、黒バド、メタモン対策。竜王戦ルールはバンギラスのために存在するのかと言わんばかりの活躍だった。一見サンダーに対してはボルチェンで逃げられるし、イベルタルが物理だと負けるし、と対策としては不十分なように見えるが、前述のとおりサンダーに対して悠長させずDMを切らせる展開をうまく作ることで十分対策として機能し、イベルタルに対してもウインディで威嚇を入れてからバックしたり、黒バドの身代わりで型判別してから交代することでしっかりと役割を遂行することが出来る。チョッキを持たせることでD無振りでも意味の分からない耐久をしていて、雨下アシレーヌのダイストリームがDMしたバンギに3割ちょっとしか入らなくてウケた。バンギイベル対面でラッキー後投げを何回かされて無性に腹が立ったので最終日レート2112にいってからSを88まで伸ばしてれいとうパンチに変えてばかぢからを採用したが、数試合しかしなかったため特に意味はなかった。でも多分そっちのほうが強いと思う。
【選出】
基本的に黒バドレックスを選出しないとパワーが足りないため、再戦やあまりにも刺さっていない場合を除いて黒バド@2の選出が9割を超える。
環境に多かった各伝説軸毎に基本の選出を書いてみる
・ザシアン軸→微有利
選出→
相手のサンダーやラプの初手DMを黒バドの身代わりとバンギで枯らしてから、こっちの黒バドを通す。ウインディを出す場合もある。
・カイオーガ軸→五分
選出→
相手の初手によることが多い。サンダーからくるかカイオーガからくるか、相手によってマチマチ過ぎて髪の毛が5本抜けた。実はバンギラスでDM切るとカイオーガに勝てることがあるらしい。
・黒バド軸→有利
選出→
初手黒バドミラーになることが多い。初手から同速ゲーム仕掛けてくる人にはバンギバックするので大体勝てた。相手が黒バドバンギの場合は初手黒バドミラー→どっちもバンギバックまでがテンプレだった。
・白バド軸→有利
選出→@2(並びによる)
8割方初手白バドが無理やりDMしてくるので、身代わりで透かしてからウインディバックするなりアース読みサンダー投げするなりして適当に3ターン枯らす。DM切れた後は黒バド止める手段がないから大体勝てる。
・日ネク軸→有利
選出→
白バド同様黒バドと日ネクが対面した際に無理やりDMで処理してくるため、身代わりからのラグバック等で枯らす。裏にミミッキュがいることが多い上に、ミミッキュのウッドハンマーまで考えると、サンダーの体力管理をしっかりしてミミッキュに役割が持てるようにすることを意識する。DM枯らせたら大体勝てる。
・ゼルネアス軸→絶望
選出→
構築単位で切った。最終日の環境に多くはいないと判断して一番薄くしたが本当にあたらなかったため久しぶりに環境読みが当たった。当たった場合は死ぬ気で先に黒バドを展開して、ゼルネアス削ってから裏のゴリラのグラスラで締める動きを心掛ける。なんやかんや4割くらいは勝った。
・イベルタル軸→五分
選出→or
イベルタルの初手DM→ラキヌオーでTODのような構築は適当に3ターンしのいで逆にTODを仕掛ける。9割方初手イベルタルなので、物理特殊判別のためにサンダーを初手におくことが多い。
【結果】
TN カムイ 最終22位(Rate:2112 MAX:2124)
最高(7:19更新)
最終
【感想】
Twitterにて画像も上げていたが最初は本当に勝てなくて何度もへこたれた。しかし1ヶ月もまともにやらないで撤退するのは甘えだと考え潜り続けたらなんか結果がでて嬉しかった。というかこのルール食わず嫌いしてたけど真剣に取り組んだら昔のポケモンを思いだして結構楽しかった。更にサイクル不利の環境で自分の好きなタイプのサイクルで結果を残せて達成感があった。同時に最終1桁への壁を感じたので、次は最終1桁以上の成績を目指してまた頑張ろうと思う。何か質問がある方は@uru_menまでお願いします。
【TNについて】
最終日付近に渾身のクソださTNに変える予定だったが勝てなさ過ぎて変えてる余裕がなかった。
一応由来はNARUTOの「神威」って技。